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『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』


CONTENTS
あなたへ
プロローグ
第1章 鏡のモノローグ
第2章 ペアノ・アリスメティック
第3章 ガリレオのためたい
第4章 限りなく近づく目標地点
第5章 ライプニッツの夢
第6章 イプシロン・デルタ
第7章 対角線論法
第8章 二つの孤独が生み出すもの
第9章 とまどいの螺旋階段
第10章 ゲーデルの不完全性定理
エピローグ
感想
原作の『数学ガール』から始まって、最新作となる3作目は『ゲーデルの不完全性定理』です。
帯にも書かれているように「不完全」という言葉だけを見れば数学を誤解しそうな感じですが、そんなことはありません(笑)
まずはこの作品の軸(?)となっている<<理系最強の萌え>>ですが、
ミルカさんが大変なことになってますね…
ここにきてメインヒロインを降板か?みたいな感じです(汗)
やたらとデレる場面が多くなってきたなぁと思ってたら、最後の方でとんでもない展開に。
今までは「僕」の隣に座ってたミルカさんですが、今回は「僕」の向かい側に座ってるテトラちゃんの隣に座ってみたり。
その理由は「僕」の顔がよく見えるからだそうで。
「僕」のお母さんを通じて「僕」を遊園地にデートに誘ってみたり。
観覧車に乗れば高所恐怖症なのかと思いきや、それとは別の、女の子らしい理由で怖がってみたり。
落ち込んだ「僕」を励ますために平手打ちして厳しい言葉を投げかけたと思いきや、その頬を(省略)してみたり。
なんて言うか次回作が別の意味で心配になる展開です。
テトラちゃんは…ある意味いつも通りですかね。
「僕」に気持ちを伝えようとしてもうまくいかず、誤魔化してしまうばかりで。
エィエィも言ってましたが、「僕」もいい加減気づけよ(笑)
何でこう、ギャルゲの主人公って鈍感が必須スキルなんですかね(笑)
そしてユーリは、
「そいつ」って誰だ!?
ユーリはテトラちゃんに嫉妬してますが、今回は初めて「僕」がユーリに嫉妬しましたね。
いやまぁなんて言うか、読んでる私の方が嫉妬してますけどね!?みたいな(笑)
そして今回はお母さんが良い働きをしてますね。
大事な登場するのは一瞬だけですが、それが「僕」の心に響いていたようで。
で、本編の話。
いつものように、登場する全ての数学的な話題がメインとなる「不完全性定理」へと繋がっていくのは素晴らしいとしか言えませんね。
簡単な話から始まって、それらが全て応用されていくというか。
ただ今回読んでいて思ったのは、いつもよりはちょっとだけ読みづらいかな?と言う点です。
前作と違って、いわゆる数字を使った計算式は、ほとんど出てきません。
言葉や論理式、定義、定理、公理、集合や命題、証明に関することばかりなので、数学が苦手な人には読み飛ばす部分が多いかもしれません。
特に「不完全性定理」の証明にあたる第10章はほとんど読み飛ばすことになるでしょう。
それ以外にもいくつかあるので、本の半分を過ぎた辺りからは理解するのが難しいと感じる人も多いと思います。
もちろん、数学の得意な人、好きな人にとっては最高ですよ(笑)
その論理式の意味をじっくり理解しようとすれば、この本を読むのはいつもの2倍ぐらいの時間がかかると思います。
ただ例によって、数学的な部分は読み飛ばしても物語を楽しむのにはあまり問題はないので、数学が苦手な人も是非読んでみて下さいね。
あと気になったのは、各節のタイトルに印象的なものが多いこと。
例えば第5章。
5.1「ユーリならばテトラちゃんではない」
5.2「テトラちゃんならばユーリではない」
5.3「ミルカさんならばミルカさんである」
5.4「僕ではない、または僕である」
いわゆる命題の「A⇒B」みたいな話が中心なのですが、それぞれの節に登場する人物の名前が当てはまってるんですよね。
個人的には好きなタイトルです。
それから第9章。
9.1「(0/3)πラジアン」
9.2「(2/3)πラジアン」
9.3「(4/3)πラジアン」
sin関数とそのグラフに関する話なのですが、別にこのタイトルに意味はないんですよね。
この値が特に大事ってわけでもないですし。
でも節が3つで、円をちょうど3等分する120度や240度に当たる部分を表したって意味なんでしょうか。
ちょっと不思議というか、印象的でした。
あとは個別に気になった箇所でも。
20ページ。
ユーリが鏡を覗く場面。
女の子にはありがちなんですが、「僕」を意識してるってのがよく分かる場面ですよね。
普段は元気なユーリだけに、急に女の子らしいことをするとドキッとするものです。
…「僕」はあまりしてないようですが(笑)
36ページ。
小さなテトラちゃんが束になって落ちてくるようなテトリスみたいなゲーム
これはやってみたい(笑)
イラストというかドット絵があればプログラムは簡単に作れますよね。
誰かテトラリス作りませんか?(笑)
82ページ。
改めて言われてみれば英語にすると否定的な言葉が多いんですよね。
でもそれらは全て、数学上必要だったから作ったもので、決して悲観的なものではない。
このゲーデルの不完全性定理だってそう。
それがよく分かる表現だと思います。
86ページ。
ユーリの質問に「僕」は最終的になんて答えたのでしょうか?(笑)
こういうのって「はい」と答えても「いいえ」と答えても問題になると思うんですけど(笑)
もちろん、ユーリとしては「はい」と答えて欲しいでしょうけどね。
90ページ。
くおど・えらと・でもんすとらんだむ
ひらがな表記なのがユーリらしいですね(笑)
95ページ。
そりゃ学校の先生よりも弁護士の方が儲かるでしょうけど…(笑)
ユーリなりの告白ですね。
気付かない「僕」も「僕」ですが…(笑)
99ページ。
テトラちゃんの質問に速攻で否定する「僕」。
ある意味では「僕」の希望なのかも?
まぁもしもこれで彼氏だったら読者が怒ると思いますが(笑)
151ページ。
ミルカさんが「僕」の家の電話番号を知ってたのか、ってことはおいといて。
デートに誘うときのミルカさんはありえないぐらいに女の子だったんでしょうね、きっと。
164ページ。
・ギリシア文字が出てきてもあわてない
数式の読解とはあまり関係がないような気がしないでもないのですが、テトラちゃんみたいな子だと意外と難所なのかもしれませんね。
174ページ。
ランキングに名前がなかったというこの表現は何か意味があったんでしょうか…?
「僕」がテトラちゃんに負けることは前作にもありましたし、今作にもあります。
後でミルカさんからの「告白」を聞くときに凹むように、と言う布石でいいのかな?
181ページ。
テトラちゃんのひらめきがさえ渡った瞬間。
それにしても早すぎですね。
230ページ。
ミルカさんとのデート。
…うん、これもまたミルカさんだ。
250ページ。
これは反則だろう…(涙)
大きさを変えて前作までに出てきた代表的なセリフを並べるとか…
卒業式でこんなことされたら絶対泣きますって…
290ページ。
午後は休講。
この休講は、おそらく自主休講ですよね。
学校をさぼってまで抜け出すってことは、その前夜にミルカさんが「決意」したってことなのかも?
294ページ。
そして衝撃の展開。
ミルカさんとしては、「僕」に着いてきてほしいと言ってるのでしょうか。
それとも自分がいなくても頑張れと言ってるのでしょうか。
最後のエピローグはまた「僕」が先生になった後の話ですね。
いつも出てくるあの生徒は同じ女の子だと思いますが、そろそろ名前とか…(笑)
数学ガールもこれで3作目。
次回はまた来年かな?
この本についての詳しいことは著者のホームページをご覧下さい。
なお、原作版についても私も簡単なレビューを書いていますので、そちらも参考にして下さい。
それでは最後に、例の言葉を(笑)
目指せ<<理系にとって最強の萌え>>(←原作のキャッチコピーです)
そして<<理系にとって最強の萌え、もっと>>(←続編『フェルマー』のキャッチコピーです)
そして>(←続編『ゲーデル』のキャッチコピーです)
この本を読んで数学を好きになってくれる人が一人でも多く増えますように。
『数学ガール』&『数学ガール/フェルマーの最終定理』(私が本を読んだ感想です)
http://asakuranemu1228.blog27.fc2.com/blog-entry-1178.html
コミック版『数学ガール(上)』(私が本を読んだ感想です)
http://asakuranemu1228.blog27.fc2.com/blog-entry-1220.html
コミック版『数学ガール(下)』(私が本を読んだ感想です)
http://asakuranemu1228.blog27.fc2.com/blog-entry-1319.html
筆者のサイト「結城浩 - The Essence of Programming」
http://www.hyuki.com/
書籍『数学ガール』
http://www.hyuki.com/girl/
書籍『数学ガール/フェルマーの最終定理』
http://www.hyuki.com/girl/fermat.html
書籍『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』
http://www.hyuki.com/girl/goedel.html
コミック版『数学ガール』
http://www.hyuki.com/girl/comic.html
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